
AACRニュース:がんワクチン、初期試験で有望な結果
mRNAワクチンが免疫反応を引き起こす個別化アプローチを提供する一方、ペプチドワクチンは汎用的な治療法となり得る。研究者らは両方の選択肢を探っている。
トーマス・セローナ 著
2025年4月30日
がんワクチン は、体内からがん細胞を識別・攻撃するよう免疫システムを訓練する可能性を秘めている。この技術はがん研究で最も注目される分野の一つだが、多くの試験段階のワクチンはヒト試験で効果を示せていない。
しかしカリフォルニア州サンディエゴのスクリプス研究所で免疫学・微生物学研究者であるダレル・J・アーバイン氏によれば、過去10年間で研究者たちは免疫学に関する知見を深め、新たな標的を特定し、革新的な技術を開発したことで、このアプローチへの期待が高まっているという。「こうした特徴と新たな臨床試験デザインが相まって、がんワクチン分野で非常にエキサイティングな進展が生まれている」と同氏は述べた。アーバイン氏によれば、現在26件の癌ワクチンを試験する第II相または第III相臨床試験が進行中である。
4月29日にシカゴで開催された米国癌学会(AACR)年次総会2025におけるセッションで、アーバイン氏は他の研究者らと共に、異なるワクチンアプローチを探る2件の進行中試験から得られた有望な結果について議論を主導した。
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